夜間人口を100とすると、昼間は奈良90.2、埼玉87.6
総務省統計局の2020年国勢調査の不詳補完値では、奈良県の夜間人口は132万4,473人、昼間人口は119万5,079人だった。埼玉県は夜間734万4,765人、昼間643万4,818人。夜間人口を100とした昼夜間人口比率は、奈良が90.2、埼玉が87.6となる。
ここでいう昼間人口は、居住者から県外へ通勤・通学する人を引き、県外から来る人を加えて計算する。県内で働く人だけの人数ではなく、通勤や通学をしない居住者も含まれる。両県の比率が100を下回るのは、通勤・通学で入ってくる人より、出ていく人が多いためだ。
県外で働く・学ぶ人は、総人口の14.7%と16.8%
同じ国勢調査によると、奈良県に住み他県で働く・学ぶ人は19万5,323人、埼玉県では123万3,366人だった。就業者と通学者を合わせた人数で、働く人だけを数えた通勤者数ではない。
各県の総人口に対する割合は、奈良が14.7%、埼玉が16.8%。分母には、仕事や通学をしていない人、15歳未満の人も含まれる。このため、働く人の何割が県外へ通うかを示す値とは異なる。
奈良は大阪方面との結びつきがあり、埼玉県の交通資料では、東京への通勤・通学が大きな流れとして示されている。ただし、県外へ出る人数がそのまま昼夜の人口差になるわけではない。反対方向に、県外から働き、学びに来る人もいるためだ。
県内にも仕事と学校がある
埼玉県の交通資料では、県内で通勤・通学する人が多数派であることも分かる。東京への流れが大きくても、日常の行き先が県外に限られるわけではない。東京に近い地域と県北・秩父方面では、仕事や移動の選択肢も違う。
奈良も、大阪へ向かう鉄道沿線と南部の山間地域では、毎日の移動が異なる。昼夜間人口比率は、県境を越える通勤・通学の差し引きを知る数字だ。「ベッドタウン」の一言で県全体を捉えるより、県内にとどまる人、外へ出る人、外から来る人を合わせて見ると、生活圏の姿が具体的になる。